大学別分析

立正大学の「モラリスト×エキスパート」は、博士課程にも続いている

執筆
大学ブランディング研究所 編集部
最終更新日
立正大学の「モラリスト×エキスパート」は、博士課程にも続いている

立正大学の「モラリスト×エキスパート」は、学部の教育目標だけに使われている言葉ではありません。大学院の修士課程にも、博士後期課程にも、同じ目標が掲げられています。

教育目標と三つの方針のページでは、大学と大学院の方針を続けて読めます。専門を学び始める学生と、自立した研究者を目指す学生を、同じ言葉で迎える。その一方で、学位を授与するための要件は、課程ごとに書き分けられています。

教員と学生が授業内容について対話する教室

学位が進むと、求める「専門」はどう変わるか

学士課程の「知識・理解」には、所属学部学科の専門分野について、全般的な知識と、特定の分野の応用的な知識が挙げられています。専門の内側だけで完結せず、人間・社会・地球に関する基礎知識や、外国の文化・歴史についての理解も含まれます。

修士課程へ進むと、学問分野の体系的な知識と、特定領域の高度な専門知識を求める文章になります。「技能」には、内容と形式の両面で優れた修士論文を作成する力に加え、職業人として社会的ニーズに応える高度な専門性も置かれています。論文を書く力と、職業の中で専門を生かす力の両方を、修了の要件として読めます。

博士後期課程では、さらに研究者としての自立が明記されます。優れた博士論文を作成する力と、自立した研究活動を行う力です。同じ「エキスパート」でも、ここでは専門知識の修得から、自ら研究を進める段階へと要求が深まっています。

研究者になっても残る、社会への使命

こうした違いがある一方、各課程の「関心・意欲・態度」には共通する考えがあります。モラルや学識と専門的な力を掛け合わせ、社会に貢献しようとする公共的使命です。生涯を通じて学び、成長し続ける人間性や自律性も、学士から博士後期まで書かれています。

専門が深まった先でも、社会への使命を手放さない。大学院の方針にも同じ公共的使命があることから、共通の教育目標を、専門を深める間も持ち続ける姿勢として読めます。「モラリスト」は専門へ進む前に済ませる基礎教育の名前ではなく、専門を深める過程に伴い続ける言葉なのです。

学士、修士、博士の方針を並べると、立正大学の目標には二つの時間があることに気づきます。専門性は課程ごとに深まり、社会への使命はその間を通して続く。同じ目標を繰り返すだけに見えたページが、学位によって変わる要求と、変わらず求める姿勢の両方を伝えています。