大学別分析

東京工科大学のコーオプ教育で、大学が企業実習の前後に担う仕事

執筆
大学ブランディング研究所 編集部
最終更新日
東京工科大学のコーオプ教育で、大学が企業実習の前後に担う仕事

学生が企業へ実習に出ている間、大学は何をしているのでしょうか。東京工科大学のコーオプ教育を読むと、企業で働く期間だけでなく、その前後にも大学の仕事があることが分かります。

コーオプ教育の案内は、学生が企業で働き、賃金と大学の単位を得るプログラムを紹介しています。工学部では必修科目として導入され、大学と企業が連携して実習内容を開発すると説明されています。

工学系の学生が実験室で小型ロボットを調整するイメージ
※写真はイメージです

実習内容を企業に任せきりにしない

大学内のキャリアコーオプセンターは、実習先の開拓、プログラムの開発、学生と企業のマッチングを担当します。学生と企業からの報告や相談にも対応します。企業が実習の場を提供し、大学はそこで何を学べるかを企業と一緒に考える。教育の案内として、編集部が残したいのはこの分担です。

工学部の紹介は、持続可能な社会を目指す工学を学び、コーオプ教育で実社会における工学の役割を理解し、そのうえで卒業研究に取り組むという教育体系を示しています。工学部はこの卒業研究を、実学主義を体現するものと説明しています。学部が示す道筋は、職場での経験を経て、工学の社会での役割を理解し、研究に取り組むところまで続いています。建学の精神は大学データページでも確認できます。

現場で役立つ技術を考えるには、知識を習うことと、実際に使われる場面を知ることの両方が要ります。大学が実習開発に関わるのは、その二つを教育課程の中でつなぐ仕事だと読めます。機械工学科の教育研究上の目的にも、基礎・専門知識を課題解決に活用する力が示されています。

就業の前後を、大学の学びとして支える

学生は事前教育で必要な基礎知識を学び、実習後には就業経験を振り返る授業を受けます。大学は、そこでの気づきや発見を、その後の学びへ生かすことを目指しています。工学部が示す教育体系まで視野を広げると、この「その後」には、実学主義を掲げる卒業研究もあります。

派遣先や就業期間だけを紹介すると、現場で働いたところで話が終わります。東京工科大学の工学部は、就業体験によって実社会での工学の役割を理解することを、実学主義の卒業研究へ進む前に置いています。企業と開発する実習も、事前・事後の授業も、その教育課程の一部です。企業での経験を学びとして引き受けるために、大学の仕事は学生を送り出して終わりにはならないのです。