大学別分析

成蹊大学の学部横断プログラムは、入学後のどの時点で選ぶのか

執筆
大学ブランディング研究所 編集部
最終更新日
成蹊大学の学部横断プログラムは、入学後のどの時点で選ぶのか

大学へ入って一年目に応募し、二年目から学ぶ。成蹊大学のアントレプレナーシッププログラム(SEP)は、学生が参加を考える時期を、そのように案内しています。

2026年度入学生から始まるプログラムですが、入学と同時に所属が決まるわけではありません。大学に入ってから、自分が何に挑戦したいかを考え、志望理由書を用意します。この選ぶ時期を、大学が重んじる自発性から読むと、手続き以外の意味が見えてきます。

新カリキュラムの案内には、Global Study Program(GSP)は1学年90人、アントレプレナーシッププログラム(SEP)は40人程度という定員があります。いずれも全学部横断型の選抜制です。プログラムごとに枠があり、希望すれば自動的に所属できる制度ではありません。

異なる分野の学生が一つの場で資料と試作物を囲むイメージ
※写真はイメージです

2026年度以降入学者の教育課程方針は、自発性・積極性を育てるために、留学等の単位認定や選抜型の科目を設けると明記しています。同時に、学部の枠を越える仕組みには、多面的な思考や異なる分野の学生との協働という目的を持たせています。大学が選抜と横断に託す役割を、ここでは別々に説明しています。

応募する一年目と、履修を始める二年目

2026年度理工学部の履修要項にあるSEPの説明では、1年次に募集し、成績の平均を示す通算GPAや志望理由書などで総合的に選抜します。選抜された学生が科目を履修し始めるのは、2年前期です。要項には、2年次にも募集がある場合は応募でき、選抜後は3年前期から履修すると付記されています。募集の有無や詳細は教務部への確認が必要です。

社会の課題に対して、新たな視点や方法を探り、自ら実践する力を育てるプログラムです。大学の案内は、起業だけでなく、既存の組織の中で主体的に挑戦する人も想定しています。「起業したい人だけの授業」と受け取ると、対象の広がりを取りこぼします。

修了には、定められた科目区分で10単位を修得することに加え、SEPの課外講座を受けることも求めています。応募、選抜、授業、課外の学びという流れまで読むと、関心を持った学生がどのように関わるプログラムかを具体的に考えられます。

英語で課題に取り組むプログラムにも、選ぶ時期がある

もう一つのGSPは、海外留学も見据えて英語で理解し発信する力や、異なる相手と課題に取り組む力を養うプログラムです。同じ履修要項に載るGSPも、1年次に募集し、選抜後は2年前期から履修する仕組みです。選抜ではTOEICのスコア、通算GPA、志望理由書を総合的に判断します。

大学ブランディング研究所 編集部がこの二つの案内から考えるのは、入学後にも学生自身が学ぶ目的を表明する機会があるということです。高校生のときに選んだ学部で授業を受けながら、さらに何を身につけたいかを考える。志望理由を求める応募は、受けたい授業を大学に割り当ててもらうだけでなく、自分から学びへ手を伸ばす場面になります。

基本の募集は一年目、履修開始は二年目です。この時期を設定した理由自体は、履修要項に説明されていません。しかし、入学後に目的を持って応募する手順は、自発性を育てるという教育課程方針とつながります。成蹊の学部横断プログラムを紹介するなら、学べる分野の広さに加えて、学生がその学びを選び取る場面まで伝えたいところです。