京都産業大学が「アップデートしています」と書いたのは、建学の精神ではなく人材像だった
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- 大学ブランディング研究所 編集部
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理念を受け継ぐ大学が、人材像は「アップデートしています」と書く。京都産業大学の教学の理念にある説明です。同じ精神を守ることと、育てる人を見直すことは、どのようにつながるのでしょうか。

社会を担う人に、いま何を求めるか
1965年の開学以来の使命は、将来の社会を担う人材の育成です。現在の説明は、気候変動、紛争、貧困や格差などを挙げ、複雑な課題に対応できる教養と専門知識、倫理観を求めています。社会を担うという目的は続いていても、その社会が抱える問題は変わる。人材像を更新する理由が、ここにあります。
卒業認定・学位授与の方針では、その人材像が、複雑な現象を理解する、多様な観点から解決策を提案する、分かりやすく伝える、信念と倫理に基づいて行動する、という力に展開されています。知っているだけではなく、社会の中で使うところまでを卒業時の目標にしています。
理解する授業と、人へ伝える授業
教育課程の方針へ進むと、この目標を扱う仕事がさらに分かれます。共通教育のうち人間科学教育科目は、現在の社会で理解すべき事象や解くべき課題をテーマにします。続く大学全体の教育方法の説明では、講義は知識の修得、演習や実験は理解を深めて自分の考えをまとめること、レポートや卒業研究発表は第三者へ伝える技能の修得というように、授業の形式ごとに役割を示しています。
編集部がここで確かめたいのは、目標の動詞と授業の仕事が対応することです。理解した内容を自分の考えにし、他者に伝わる形へまとめる。社会を担う人という大きな目的が、学生が大学で経験する作業にまで続いています。
更新するのが精神そのものであれば、大学が何を大切にしてきたかを変える話になります。この説明が更新するのは、今後の社会でその使命を果たすために、どんな力を持つ人を育てるかです。年度の教育改革を紹介する際にも、変えた科目の一覧だけでなく、この間にある判断を伝えられます。
「将来の社会を担う」という約束を続けるために、将来の社会を見直し、必要な力と学び方を具体化する。京都産業大学が書くアップデートは、その仕事を指していると読めます。
