大学ブランド調査の設計方法|認知度を聞く前に、質問の順序を考える
- 執筆
- 大学ブランディング研究所 編集部
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大学名を知っている人が多いのに、教育の特徴は知られていない。あるいは、特徴は知られていても、自分に合う大学だと思われていない。ブランド調査でこの違いが見えれば、次に確かめるべきことが変わります。認知度だけの結果から、すぐに広告を増やす判断はできません。
大学名を見せる前に、思い出してもらう
たとえば受験生が大学について何を知っているかを調べるなら、次の順に質問する方法があります。質問文は編集部が作った例です。
- 「進学先として思い浮かぶ大学を挙げてください」――大学名の選択肢を示さず、想起を聞きます。
- 「次の大学のうち、知っているものを選んでください」――一覧を示し、名称の認知を聞きます。
- 「この大学について知っていることを教えてください」――特徴の選択肢を先に示さず、自由回答を集めます。
一覧を見て大学名を知っていると答える「助成想起」と、自分で大学名を思い出す「純粋想起」は別の質問です。先に大学名を見せると、後の回答へ影響します。特徴についても、大学側の表現を提示する前に自由回答を置けば、相手が使う言葉を確認できます。
授業や制度の名前が挙がったら、続けて「その取り組みで、学生は何を学ぶと思いますか」「そう考えたのは、どの説明や経験からですか」と尋ねる方法があります。まず相手の解釈を聞き、その後で大学が説明する教育目的と照らし合わせます。活動を知っていることと、その活動を行う理由まで伝わっていることを分けて読めます。大学の理念を質問文で教えてから、同じ答えが返るかを試す調査にはしません。
平均で消えてしまう違いを読む
受験生と在学生の評価を一つの数字に混ぜると、入学前の期待と入学後の経験を区別できません。対象別に回答を読み、違いがあれば、接した情報や利用した制度まで戻って考えます。少人数の差を大きな傾向として語らず、回答数と集め方も残します。
大学側が伝えたい特徴の一覧を先に見せれば、回答にその言葉が現れても、自分で覚えていたのかは区別しにくくなります。調査票の順序も、結果の意味を変える条件です。回答を集める前に、認知、記憶、評価のどれを聞く質問なのかを点検します。
