コラム

2025年度、私立大学の定員割れは53.2%|全体充足率101.61%との違いを読む

執筆
大学ブランディング研究所 編集部
最終更新日
私立大学の定員割れ53.2%とその先にあるものを分析する記事のバナー

2025年度の私立大学では、集計対象594校のうち316校、53.2%が入学定員に届きませんでした。一方、全体の入学定員充足率は101.61%でした。半数を超える大学が未充足なのに、全体では100%を超える。この二つの数字は矛盾しません。学校数を数えた割合と、入学者数を合計した割合だからです。本稿は2025年度公表資料を読む記事です。

令和7年度の定員割れの実態

一次データで見る4つの指標

日本私立学校振興・共済事業団「令和7(2025)年度 私立大学・短期大学等 入学志願動向」(集計対象:私立大学594校)の数値です。

指標 令和7年度 令和6年度 差
入学定員充足率 101.61% 98.19% +3.42ポイント
充足率100%未満の学校数 316校 354校 △38校
未充足校の割合 53.2% 59.2% △6.0ポイント
入学者数 510,839人 — +16,107人

令和7(2025)年度の数値は速報値で、次年度の報告で確定します。

[出典: 令和7(2025)年度 私立大学・短期大学等 入学志願動向|日本私立学校振興・共済事業団]

同報告書は、定員割れの定義を「認可されている入学定員に対して1名でも満たなければ未充足校」としています。また「未充足であることが、直ちに経営状況が悪化していることを示すものではないことには留意が必要である」と明記している点も、読み違えないよう押さえておくべきです。

充足率が上がるとき、分子と分母を分ける

入学定員充足率は、入学者数を入学定員で割った値です。定員を減らせば、入学者数が同じでも率は上がります。ただし、定員の変更と実際の入学者の変化を見ずに「収入が減った」「募集力が上がった」と結論づけることはできません。

報告書は、18歳人口の増加と入学定員の減少を背景として挙げています。全国の変化を、各大学の努力やブランド施策の成果と同一視することも、反対に努力とは無関係だったと断定することも避けたいところです。

自校の検討では、学部ごとの入学者数・定員・複数年の推移を並べます。率だけが改善したのか、入学者も増えたのかを区別してから、入試方式や学部改組など同時期の変化を確かめます。

この記事のデータについて

  • 定員充足率データ: 日本私立学校振興・共済事業団「令和7(2025)年度 私立大学・短期大学等 入学志願動向」(PDF)。集計学校数:大学594校

記載内容に誤りがある場合は速やかに訂正いたします。編集方針もあわせてご覧ください。

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