大学別分析

成城大学の「個性の暢達」は、なぜ少人数教育と結びつくのか

執筆
大学ブランディング研究所 編集部
最終更新日
成城大学の「個性の暢達」は、なぜ少人数教育と結びつくのか

成城大学の「個性の暢達」を調べると、学生が伸びるために、教師も方法を研究するという考え方に行き当たります。

建学の精神とミッション・ビジョンは、創立者・澤柳政太郎が、一人ひとりの「天分」を伸ばし、個性の花を開かせることを理想としたと説明しています。学生に自学自習と自治自律を求める一方、教師には、教育者であると同時に研究者であることを求め、実際に即した教授法の研究を進めたといいます。

少人数の教室で教員と学生が資料を囲み対話するイメージ
※写真はイメージです

個性を伸ばすという言葉だけなら、学生に向けた期待として読むこともできます。創立時の説明に戻ると、教える側が何をするかも書かれていました。編集部がここで残したいのは、学生への期待を、教師の仕事と一緒に語っている点です。

少人数教育で、どんなやり取りを大切にするか

現在のミッション・ビジョンは、親密な対話や交流を重視する少人数教育を維持しながら、新しい教育方法を開発するとしています。学長メッセージも、少人数のゼミナールや演習を「個性尊重」の理念を具体化するものとして説明しています。

大学広報で少人数教育を伝えるとき、人数に加えて、こうした対話の意味も示せます。メッセージは、講義で得た知識や技能を他者と協働して使い、学び続けるための学び方を身につけることに触れています。教師から学生へ説明するだけでなく、学生同士が考えを交わす時間もある。その違いが、人数の数字だけでは見えにくい授業の姿を伝えます。

「天分を伸ばす」の隣に教師の研究を置き、「個性」の隣に対話と協働を置くという説明は一貫しています。成城大学の言葉をたどると、一人ひとりを大切にすることは、周囲の人がどう教え、どう関わるかという仕事まで含んでいるように読めます。