大学の定員割れ一覧はどこで見られる?2025年度316校の正しい読み方
「定員割れ大学の校名一覧」を探す方へ。日本私立学校振興・共済事業団の令和7(2025)年度報告は、入学定員充足率100%未満の私立大学が316校、集計対象594校の53.2%だったと公表しています。ただし、報告書に316校の校名一覧はありません。当研究所も、集計値から大学名を推測した一覧は作りません。
先に要点
- 最新の公式集計では、私立大学316校・53.2%が入学定員未充足です。
- 私学事業団の公開報告書は、316校の名称を列挙していません。
- 「定員割れ」は、大学全体か学部か、入学定員か収容定員か、対象年度はいつかで意味が変わります。
2025年度の公式集計
| 項目 | 令和7年度 | 令和6年度 |
|---|---|---|
| 集計学校数 | 594校 | 598校 |
| 入学定員 | 502,755人 | 503,869人 |
| 入学者数 | 510,839人 | 494,732人 |
| 入学定員充足率 | 101.61% | 98.19% |
| 100%未満の学校 | 316校(53.2%) | 354校(59.2%) |
集計学校数は、調査対象校から通信教育部のみを設置する学校と募集停止校を除いた数です。令和7年度値は速報値で、次年度の報告で確定します。
316校の大学名一覧が公式報告にない理由
私学事業団の「入学志願動向」は、学校法人基礎調査のデータを、規模、地域、学部系統などで集計した報告書です。公開PDFには分布や区分別の数値があり、個別大学の名称と充足率を対応させた表はありません。
そのため、第三者サイトの「定員割れ大学一覧」は、別の公表資料、大学ポートレート、各大学の情報公開ページなどを独自に集めたものです。年度、大学全体と学部の区別、通信教育や募集停止の扱いがそろっているとは限りません。数字を見る前に作成条件を確認してください。
公式報告で確認できる一覧
校名一覧ではありませんが、私学事業団の報告書では次の比較ができます。
- 規模別:入学定員100人未満から3,000人以上まで
- 地域別・学校単位:北海道、東北、首都圏、各主要府県など
- 地域別・学部単位:地域ごとの学部集計
- 学部系統別:人文、社会、理工、医歯、薬、看護など
- 収容定員別:大学全体の収容規模による比較
令和7年度は、すべての規模区分で入学定員充足率が上昇しました。入学定員1,000人以上の三つの規模区分は100%を超えています。地域別でも全区分が上昇しましたが、100%を超えた地域と下回る地域があります。
個別大学を確認する4つの手順
- 対象年度を固定する:複数年度の数字を混ぜません。
- 大学全体か学部かを分ける:一部学部の未充足を大学全体の定員割れと呼ばないようにします。
- 入学定員と入学者数を同じ資料で確認する:大学公式サイトの情報公表、大学ポートレート、事業報告書などを使います。
- 算出条件を残す:出典URL、基準日、対象範囲、計算式を記録します。
入学定員充足率は「入学者数÷入学定員」です。認可・届出上の入学定員に1人でも届かなければ100%未満として数えられます。99.9%と50%を同じ「定員割れ」という一語で扱うと、状態の深刻さを見誤ります。
定員割れと経営悪化は同義ではない
私学事業団は、未充足であることが直ちに経営状況の悪化を示すものではないと注意しています。収支、保有資産、複数学部の構成、定員変更、募集戦略などを見ずに、単年度の100%未満だけで経営を断定することはできません。
一方で、未充足が続く場合は、人口動態や競合だけでなく、「なぜこの大学で学ぶのか」が教育の事実として伝わっているかを点検する必要があります。背景の読み方は私立大学の定員割れは53.2%―数字の裏側にある問題で詳しく扱っています。
よくある質問
Q. 2025年度に定員割れした私立大学は何校ですか?
私学事業団の令和7年度速報では316校です。集計対象594校の53.2%に当たります。
Q. 316校の大学名は公式に公開されていますか?
私学事業団の公開報告書には、316校の校名一覧は掲載されていません。個別校を確認する場合は、各大学の同一年度の入学定員・入学者数を、公表資料で確認する必要があります。
Q. 国公立大学も316校に含まれますか?
含まれません。この316校は、私学事業団の私立大学に関する集計です。
Q. 定員割れなら経営が危険ですか?
単年度の入学定員未充足だけでは判断できません。私学事業団も、未充足が直ちに経営悪化を示すものではないと明記しています。
出典と更新条件
最終確認:2026年8月15日。年度報告の更新時に数値と注記を見直します。
