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大阪工業大学の教育方針で、主語が二人になる六つ目

執筆
大学ブランディング研究所 編集部
最終更新日
大阪工業大学の教育方針で、主語が二人になる六つ目

大阪工業大学の教育方針には、人間力、自主自律性、論理的思考など、学生に育んでほしい力が並びます。その六つ目は「学生と教員との協働による授業の改善・改質」。ここでは学生だけでなく教員も主語に入り、変える対象は授業になります。

学ぶ人に力を求める方針の中で、なぜ、教える側と授業の変化を扱うのでしょうか。

「大阪工業大学の教育方針で、主語が二人になる六つ目」の論点を可視化した編集部イラスト

能力を引き出す教育なら、教え方も動く

同じ文書の上流にある「教育と学修の理念」は、学生一人ひとりに潜在する能力を引き出し、社会で生かせるよう磨くことを教育の根幹としています。学生が自ら目的を持ち、意欲をもって学ぶために、大学が指導と支援を行うという考え方です。

六つ目の方針は、この考え方を授業の関係に移しています。教員が内容や方法を一方的に決めず、学生の志向や理解度に応じて対話的に進める。具体策として、学生による授業評価アンケートと、結果を受けた教員の対応を継続すると説明しています。

学生が目的を持って学び、教員はその理解に応じて方法を調整する。双方が働きかけることが、一人ひとりの力を引き出すための方策になっています。編集部がこの方針に読むのは、学生の能動性を、教員への意見や応答にも開いている点です。学生は完成済みの授業を受け取るだけの存在ではありません。

学生の声を、教員一人で抱えない

説明はアンケートで終わりません。教職員が授業内容や方法を率直に話し合うファカルティ・デベロップメント(FD)を行い、学外の第三者の意見も取り入れると続きます。学生から教員へ届いた声を、教え方を検討する組織の仕事につなぐ方針です。

これを授業評価の実績として読むには、別に結果や改善内容が必要です。ここで見えるのは、誰が授業づくりに加わるかという大学自身の設計です。教学が方針を伝える際にも、アンケートの実施だけでなく、受け取った後に教員が何をするかまで説明する意味があります。

六つ目で主語が二人になるのは、学生の能力を育てる仕事を、学生の努力だけに預けていないからだと読めます。学ぶ側の目的や理解に、教える側が応じる。その往復まで含めて、大阪工業大学は教育の方針に書いています。